原点復帰の原点とJOGの方向は今までとどう違う
原点復帰の原点とJOGの方向は今までとどう違うの
原点復帰とJOGは、どちらも手動モードでよくみかけます。
それぞれ、単独で動作させるために利用します。
空圧アクチュエータの原位置や原点
自動機械などの操作盤に「原位置」,「原点」などという名称で、LEDやタッチパネルに表示をみかけます。
この「原位置」は、自動機械が各部の動きの中でスタートするために集めた条件です。
また、スタートする基準を原点側として動いた方向を動作側とすると、
動いた先から元の位置に戻ることからも原位置と言います。
直線を動作する直動エアーシリンダーを、水平に設置して前後に動かしたり
垂直に設置すれば上下の動作になります。
原点側を後退端や下降端と決めた場合、動作側は前進端や上昇端になります。
逆に、原点側を前進端と上昇端であれば、動作側は後退端と下降端になりますね。
また、回転動作も同様に、ロータリアクチュエータで回転と戻りの動きがあるとすると、
スタートとする基準を原点側として戻り端と決めれば、回転する方向は動作側として回転端となります。
ここで、機械全体の原点側で後退端,下降端や戻り端をANDの条件として集めて原位置します。
手動モードで動かすために「前進」と「後退」や「回転」と「戻り」の
スイッチの押ボタンやタッチパネルのタッチボタンなどの指令としての入力信号を用意して動作します。
このような動作を位置決め制御としては、「原点復帰」と「JOG」の動作があります。
原点復帰の原点とは
位置決め制御の原点復帰は、原点に戻す動作です。
原点は、位置決め動作の座標系が”0”となるところです。
また、原点復帰は、機械系の座標と電気系の座標の基準を
マッチングするための動作でもあります。
どういうことか云うと、一般的に座標が”0”なのが普通ですが、
電気系の原点が”0”でも機械の動作として原点を数ミリ、
プラスやマイナス側に移動したところに決めたい場合もあります。
これは、原点センサーの設置する場所と機械原点が同じであればよかったのですが、
前工程などの受け渡しで位置が違うなどの理由で同じにできなかったためにおきます。
例えば、原点復帰をして電気系の原点を”0”[mm]で決めた後に
”+10”[mm]に移動して機械として原点の座標を”+10”[mm]を”0”[mm]に変更します。
機械装置全体としては、原点を原位置として条件に加えます。
また、手動モードで動かすために「原点復帰」として
モーメンタリスイッチの押ボタンスイッチやタッチパネルのモーメンタリモードのタッチボタンなどを
用意して指令入力信号から動作します。
JOGの方向と動作
JOGは、どうちらかと云うと位置決め制御を立ち上げる時や調整時に使っています。
JOGの速度と加速度は、パラメータで設定した速度の値と加速度の値で動作します。
始めは、初期値でも良いですが、実際に運転して速度を決め直しても大丈夫です。
実際の位置決め動作よりも遅い速度で設定するのが一般的ですね。
コントローラによっては、設定でインチングの動作ができる場合もあります。
+JOGと-JOGがあり、+JOGをプラス方向と決め-JOGをマイナス方向に決めて、
プラス方向が「前進」や「回転」でマイナス方向が「後退」や「戻り」ということになります。
また、手動モードで動かすために「+JOG」と「-JOG」などと決めて、
スイッチの押ボタンやタッチパネルのタッチボタンなど用意します。
機構により直進であれば「前進」と「後退」の動作になり、
回転機構であれば「回転」や「戻り」の動作になります。
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